Momentum Global Investment Managementは、南アフリカの大手上場保険会社が母体となっている運用会社で、2009年に設立されイギリス国内だけでなく、イギリス領ガンジー島などにも拠点展開しており、今後の注目度も非常に高いファンド会社と言えるでしょう。
このモーメンタムが毎週発行しているChat of the Weekというのがすごい情報量なので、本当はブログに出してリテラシーの低い日本人が知ってしまわないようにしたいのですが、そもそもこのブログのアクセス数を勘案したらその心配もなさそうなので、記事にしておきたいとおもいます。
毎週更新されますが差し当たり、11月9日の記事、David vs Goliathについて触れておきましょう。これは旧約聖書で有名な、ダビデ対ゴリアテ。弱小な者が強大な敵を打倒するという意味の英語です。
ところで、モーメンタムと聞いたところで、このブログの読者のみなさんを除けば日本人のほぼ全員が知らない、しかしめちゃめちゃ便利なオフショアラップ口座を組成している会社でもあります。ですが、本業はあくまでもハーモニーなどファンドの組成と今日の話のような情報提供です。
このモーメンタムが毎週発行しているChat of the Weekというのがすごい情報量なので、本当はブログに出してリテラシーの低い日本人が知ってしまわないようにしたいのですが、そもそもこのブログのアクセス数を勘案したらその心配もなさそうなので、記事にしておきたいとおもいます。
毎週更新されますが差し当たり、11月9日の記事、David vs Goliathについて触れておきましょう。これは旧約聖書で有名な、ダビデ対ゴリアテ。弱小な者が強大な敵を打倒するという意味の英語です。
上図はモーメンタムから引用させていただいた、小型株と大型株のインデックス価格の比率を示すチャートです。
このチャートは、過去1年間における、米国(赤線)とEU(青線)の小型株と大型株のインデックス価格の比率を示しています。この比率の低下傾向は、欧米両地域において、より時価総額の大きな企業に比べて、小さい企業のパフォーマンスが大幅に劣後していることを示しています。
米国では、年初以来、Magnificent Seven(マグニフィセント・セブン)と呼ばれるメジャー7社の優位性が広く報じられており、大型株インデックスは16.2%のリターンを上げています。一方、米国小型株インデックスは20%遅れを取り、9月だけで7%急落しています。しかし、この傾向は米国に限られたものではなく、欧州でも大型株が好調なことから、過去1年間の小型株の弱さの背景にある要因が潜んでいることを示しています。
この現象は、中央銀行が実施した前例のない利上げによって引き起こされていると言っていいでしょう。このブログの勉強会でも常に気にしているように、利上げはバランスシートが弱く、借り入れに依存度の高い中小企業に不均衡な影響を与えます。
ゴールドマン・サックスによると、米国小型株インデックスの企業の30%は変動金利債務にさらされているのに対し、米国大型株インデックスの企業はこのタイプの債務へのエクスポージャーはわずか6%となっています。そのため、金利が上昇するにつれて、利息コストがすでに薄い利益率をさらに侵食し、投資家の意欲を削いでいます。逆に、大型株はバランスシートがより堅固で価格設定力が高いため、上昇する資金調達コストの影響を緩和しています。
ゴールドマン・サックスによると、米国小型株インデックスの企業の30%は変動金利債務にさらされているのに対し、米国大型株インデックスの企業はこのタイプの債務へのエクスポージャーはわずか6%となっています。そのため、金利が上昇するにつれて、利息コストがすでに薄い利益率をさらに侵食し、投資家の意欲を削いでいます。逆に、大型株はバランスシートがより堅固で価格設定力が高いため、上昇する資金調達コストの影響を緩和しています。
多くの専門家は、リセッション懸念が中小企業にとって不確実な時期を告げているため、このパフォーマンスの拡大がしばらく続くと予想しています。バンク・オブ・アメリカの最近の調査では、ファンドマネージャーの18%が、今年残り期間も大型株が小型株をアウトパフォームし続けると考えています。しかし、小型株インデックスの評価が過去の平均を下回っていることから、バーゲンハンターになりたい、私達のようなオフショア投資家にとってはチャンスともいえます。
短期的には、この現象は最終的には中央銀行の金融政策の転換時期と、究極はGDPに依存することでしょう。予想以上にインフレが落ち着けば、来年の利下げがバランスシートへの圧力を緩和し、投資家がこれらの小規模な企業に戻ってくる可能性があります。一方で、インフレが「より高く、より長く」となれば、小型株はこのまま利益率の圧迫を受け続け、デフォルトのリスクが高まり、さらにパフォーマンスが低下する可能性があります。
短期的には、この現象は最終的には中央銀行の金融政策の転換時期と、究極はGDPに依存することでしょう。予想以上にインフレが落ち着けば、来年の利下げがバランスシートへの圧力を緩和し、投資家がこれらの小規模な企業に戻ってくる可能性があります。一方で、インフレが「より高く、より長く」となれば、小型株はこのまま利益率の圧迫を受け続け、デフォルトのリスクが高まり、さらにパフォーマンスが低下する可能性があります。
毎週は解説できないので、あとはみなさんで聴いてみてくださいね。
そして、最後に気が付きましたがこの状態、David vs Goliathになってないやん。
そして、最後に気が付きましたがこの状態、David vs Goliathになってないやん。