略してQROPSといいます。簡単に言うとUK政府認可の個人年金型保険商品。フレンズプロビデントやロイアルロンドン360、ハンザード、ジェネラーリ、モーメンタム等聞いたことのある会社の多くはこのスキーム使って商品を組成しています。今、これが税法上の問題からイギリス政府によってこの制度が4月6日以降大きく変わったことで大騒ぎになっています。なんとGuernsey島籍のスキーム合計310個を全て新規契約の認可取消処分にしたのです。もっともGuernsey島居住者のために3つだけスキームを残してありますが、それは地元用でしかありません。4月6日以前に購入していた人は無傷、以降の人は契約不可となり、申込書類は返却されてしまうという状況になっています。
UK政府の通達はこちら。
UK立法の状況はこちら。
http://www.legislation.gov.uk/
ファインワイン購入申込完了。期間5年にしました。金融商品と違った楽しさがあります。これは普段の資産防衛とかの堅苦しい話と違い、趣味の領域ですね。
もっとも、これはUK国籍でありながら、UK居住者でない人 つまりイギリス人非居住者(個人法人は問わない)の年金型商品を行なっている人が関係あるもので、我々日本人は日本居住者、非居住者に関わらず、本件は対岸の火事です。つまり直接関係はありません。
ではなぜ、ここでわざわざ取り上げたのでしょうか。上記事実だけなら大した記事にはなりません。
ところが、本件に関してGuernsey Tax OfficeはUK tax authority (HMRC)に対して、なんちゅうことしてくれるんやみたいなクレームが上げており、今後かなりの派手な喧嘩になるかもしれない情勢だということをキャッチしたからです。そんなん単なる本島とガンジー島の内輪揉めやんと思うかもしれません。ただ、ユーロ圏だけでなく、イギリス本島までもがタックスヘイブンに対する締め付けを強めてきているというのが背景にあり、この流れは今後、ますます強まるものと思われます。今のところ、対岸の火事で済んではいますが、日本人も奇策な税制改正がなされる前に、数年の長期計画でオフショア投資を進めておかなければならないということかもしれません。
オフショア投資ブログのランキング。面白いのでぜひクリックしてみてください。 ブログ記事に関する詳細な質問、ファンドリストなどについてはメールで。気に入った記事には傑作ボタンお願いします。その話題を優先的に取り上げます。