ミューチュアルファンドのメリット

分散投資:Diversify(直訳なら多様化)という言葉が日本の新聞にも普通に使われる時代になってきました。投資の世界でも、気に入った個別株だけを買い揃えるのではなく、ファンドマネージャーにその売買を一任する投資信託へ投資する最大の目的は、ダイバーシティ、つまり分散投資を一瞬で実現することができるからに他なりません。

個人投資家は、個別の企業の株式を五月雨式に購入することで、異なる業種、業態へある程度の分散をすることは可能でです。しかし、本当に多様なポートフォリオは異なると証券を持っている総額や産業、および様々付社債の満期および発行体。投資信託を買うことは安く、個々の有価証券を購入してより速く多様化を達成することができます。

購買力:ミューチュアル・ファンドの世界にも、購買力やスケールメリットと言ったものがあります。個別株をバラバラと買ってポートフォリオを構築するためにはそれなりのコストがかかります。投資信託では投資家から集めたまとまった資金を一度に売買するため、取引にかかる手数料を圧縮することができます。さらに、小口の投資家でも積立投資などを利用すればドル・コスト平均法を使って資産構築をすることも可能です。

利便性:投資信託、それ自体が機関投資家であるため、世界中の証券取引所とのやり取りも比較的簡単で、その分、投資対象の売買はもちろん、流動性の確保をも容易にしています。

管理体制:分別管理がなされている点は、今更説明するまでもないでしょう。ただし、信託会社や監査会社、弁護士などに支払う管理コストは少額ではありません。そこでファンドサイズによって、経費率が変わってくる点を気をつけておく必要があります。

個々の投資に対するスタンス:同じ世代、同じ所得層でも、投資に対するスタンスは異なります。全て自身で売買しないと気が済まない人や、投資することに趣味を超えて夢中になっている人は別として、普段は本業や育児などに専念したいという人など、人はみな様々です。投資はすれども積極的にお金を管理したくない個人投資家にとって投資信託は本当に魅力的な商品です。積極的な判断をする投資とは真逆に見える401(k)など年金制度の中でも、行き着く先は投資信託です。

投資のスタイル:投資家は、自身の投資スタイルと資産形成目標にあわせて多くのファンドマネージャーから自分に合ったものを選ぶことができます。例えば、ファンドマネージャーは、バリュー投資、グロース投資、お宝発見的なもの、エマージングやフロンティアマーケット、インカム系、マクロなど多くの投資方針、投資スタイルの中から選ぶことになります。マルチマネジャー、マルチストラテジーという複数の投資方針、スタイルを混合させているファンドも多くあります。 


ミューチュアル・ファンドのデメリット

価額は変動する:債券、投資信託、ファンドの世界に元本保証というものはありません。どんな投資でも同じですが、投資信託は常に可能性値下がりするかもしれないリスクを負っていて、知りませんでしたという言い訳は通用しません。株式投信なら、ファンドが投資している銘柄の株価の変動に伴って、基準価額は変動します。銀行預金なら元本保証する預金保険機構といった制度もありません。

現金とは違う:ご存知の通り、ミューチュアル・ファンドは、非常に多くの投資家が、毎営業日ベースで、購入や解約を繰り返しています。ファンドの運用開始まで、あるいは解約から現金化までは時間が一定のかかるので、その間(無運用期間)の資金繰りについては留意しておく必要があります。

コストがかかる:ミューチュアル・ファンドは、プロによる専門的な投資手法を投資家に提供することができますが、それにはもちろんコストがかかります。これは経費率で計算され、各ファンドどとに異なる経費率から、その投資に見合ったコストなのか検証しておく必要があります。


分散投資したつもりでできていない:ファンドは分散投資のためにあるようなものですが、それを複数投資することで、出来上がりの投資家のポートフォリオは非常に複雑になり、投資家自身が把握できなくなることがあります。フロンティアポートフォリオ理論を使って期待リターンを下げずに、ボラティリティを下げることは可能です。しかし、それを一個人投資家が実践するのは非常に困難で、しかもまとまった投資額でなければ、かえって資金が集中してしまうこともあります。統計学的にリスクの低減を実践しようとするより、そのファンドに投資する意義があるのか、ということを根本にポートフォリオ構築の相談をすることが肝要です。

透明性の欠如: 分散投資したつもりでできていないという状態になる要因の一つに、ファンドの投資目的や戦略が必ずしも明確に投資家に伝わっていないということがあります。特に日本人(だけじゃないですが)はファンドの過去のパフォーマンスが良ければ、それで良いファンドだと勘違いしがちです。自身の利殖の欲求を簡単に満たしてくれるものだと思いこんでしまうのです。そこにきて、ファンドの投資戦略が明確でなく、例えばダイナミックアロケーションというような抽象的な、お任せファンドに投資するときは注意が必要です。

ファンドの評価:株式投資なら、P/Eといった、個人投資家でも簡単に計算できる、買われすぎ、売られすぎ指標がありますが、ファンドの場合は、そのような指標がありません。せいぜいベンチマークに対してオーバーパフォームしているか? 格付けの星の数は? ということろで終始してしまいます。ETFなどパッシブファンドなら評価するほどでもないですし、アクティブファンドでも一般的なロングオンリーレバレッジなしのグローバル株式ファンドなどなら、その程度で十分かもしれません。しかしヘッジファンドなどへ投資するなら、さらなる研究が必要になります。


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