Vulcan Value Partnersは2007年創業、イギリスのバッキンガムにある独立系の専門店運用会社です。この会社、アメリカ株のしかも大型株だけで頑張っているのですが、会社の預かり資産がなんだかんだでUSD2.4Bもあるという、日本人個人投資家には知らざれる有名店なのです。
そして、旗艦ファンドはもちろん、Vulcan Value Equity Fund。バリュードライブン(割安株探し専門)、ロングオンリーレバレッジなし、アイルランド籍のオフショアファンド。このファンドサイズはUSD1.75Bありますから、まさにバルカンバリューの大黒柱になっているファンドです。
パフォーマンスに関しては、米株中心で、大型株ファンドということですから、S&P 500 NTRがベンチマークとなり、総じてアウトパフォームしてくれているかな~という感じです。ただ、アクティブファンドで、34銘柄にしか投資していませんから、S&P 500比べるのもなんだか不似合いと思えるほど、意外と集中投資で気合いが入っているんですよね。
もちろん、トップ10銘柄リストを見る限りは、まぁまぁ大型株ファンドなんちゃうの~という風に見えますけどね。
ところが、四半期ごとのレポートを見ると、ちょっと他とは違うということがわかります。例えば、トップのオラクル。誰でも知っているブルーチップだし、大型株ファンドなんだから組み入れ一番でも当たり前?と思わないでください。
レポートにはオラクルだけで、
“Oracle has faced a significant headwind from the strong dollar. More importantly, the company is rapidly shifting its business mix to Cloud-based delivery of its software products. Cloud-based revenues are more profitable over time than on-premise software license fees. However, Oracle’s consolidated growth has slowed because Cloud sales do not have one-time setup fees, while on-premise sales do. Investors with shorter time horizons than ours have punished Oracle’s stock for the last couple of years because of its slowing consolidated growth. Assuming Oracle’s Cloud business continues to grow at high double-digit rates, the company’s consolidated growth rate should begin to accelerate sometime over the next twelve months and continue to accelerate for many years to come. As this inflection point becomes more visible to short-term investors, they are pushing up Oracle’s stock price, and we are being rewarded for our patience.”
とコメントが付してあり、さらにその後の投資方針(当然転載不可)まで記載されています。
そして、第1四半期に目立った損失も含めて戦績をあげた上位、下位5銘柄は公開されています。こりゃたしかに、ファンドはUSD1.7Bでもこの投資戦略を使ったファンドがUSD10Bもあるという理由がわかりますわ。まさにツウ向けのファンドとはこのことです。
モーメンタムのワンストップ型ファンドハーモニーがキッチリこのファンドに投資している意味もわかりますよね。
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アメリカが順調に利上げをすれば、そろそろイギリスもという話になってくるでしょう。
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