1805年創業、日本にも進出しているスイス系大手運用会社のピクテ、Pictet Asset Management。日本の国内で窓版されている投資信託は数えるほどしかありませんが、オフショア個人投資家が購入できるルクセンブルク籍のファンドなどで検索すると、それこそ数えきれないくらいのファンドが運用されていることがわかります。

ハンサードなどのミラーファンドで水ファンドPictet-Waterとか森林ファンドPictet-Agricultureを知っているよ、という読者の方も多いと思います。

が、今日は敢えて、実績のある有名ファンドではなく、全く無名のPTR-Atlasを選んでみたいと思います。ファンドサイズは、ピクテにしてはわずかUSD46Mしかなく、モーニングスター社の星もありません。

それもそのはず、このファンド、今月運用開始したばかりなんです。なので月間パフォーマンスもまだでていません。ですから、今はまだKey Investor Information Document、略してKIIDと呼ばれる要するに要約目論見書だけが情報源になります。

まず、PTRってなんでしょうね? KIIDに明記されてました。Pictet Total Returnの略だそうです。簡単に言えば、ロングショート戦略を使った長期的絶対利益追求型ということです。ここで長期的、というのがミソです。というのも基本は普通のグローバル株式ファンドとして、短期的なダウンサイドリスクを軽減する目的で、人の手と機械売買を使って、デリバティブのショートポジションを入れていくというスタイルを取るからです。そして銘柄選択はトップダウンアプローチのアクティブ運用。ファンドマネージャーももちろん、それなりの実績を残している人だそうですよ。

今年は、特にファンダメンタルズ要因ではない、サプライズによってマーケットが大きく動くことが多かったですから、メイン投資に使う一般的なグローバル株式ファンドから派生して、ダウンサイドリスクの軽減のプロのピクテに任せておきたい、というニーズが高まっても不思議ではありませんよね。

ラップ口座でいくつかのファンドに分散投資している方は、たまにはこのような新しいものに飛びついてみるといういうのも刺激になってよいと思います。

直接投資は不可ですから、各ラップ口座を経由して購入することになります。販売手数料5%は全免になります。

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米小型株、盛り上がっていますね〜。