マネージドフューチャーズの老舗で、世界第二位の規模のヘッジファンド会社である、Man Investments。一昨日、不動産投資を行っているAalto Investの買収をロンドン証券取引所から発表し、先物市場で活躍するMANがいよいよリアルアセット(不動産そのものやファインワインなど現物資産のこと)の世界に進出だと巷で話題になっています。

アールトがMANのラインナップに載ってきたらすぐに記事にはしようと思いますが、それはそれで置いておいて、のべ700はあろうかというファンド群の中でも、代表格を一つ挙げろと言われれば、大方の投資家がAHL Diversifiedと答えるのではないかと思います。もちろん、ブルークレスト、GLGも有名ですけど。

今日は、日本人もたくさん保有しているであろう、Man AHL Diversified (Guernsey)のパフォーマンスを引用してみました。このMANのファンドは日本人お断りになってからはや数年が経ち、追って、追加投資も乗り換えもできない措置がとられ、あげくの果てには、投資家に直接、この書類をだせとかコピー認証しろとか、面倒な要求をしてくるため、(MANの思惑通り?)日本人の解約はかなり進んでいます。

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正確に言うと、皆が解約したわけではなく、賢い人は一括投資型のラップ口座へ上手に組み込んでしまっているのです。組み込んでしまっても、「日本人の解約」扱いになりますからね。

ということで、今日のパフォーマンスを気にする人は、マネージドフューチャーズは超長期投資に限るという本来の投資戦略を逆風だろうとなんだろうと貫いている人か、ラップ口座に組み込んだけど、やっぱりMAN AHLが好きということで保有し続けている人になると思います。

ま、トレンドフォロー手法のマネージドフューチャーズなのですから、毎月、毎年常勝はありえません。トレンドフォローは絶対利益追求型とは違うのです。なので、チャート上のジグザグ形は投資家として当然に受忍しなければならないことを十分に承知しています。

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ただ、このチャートを見ても、正直、数年なかず飛ばずで、突然吹き上がり、またなかず飛ばずというのもどうかなぁ~という気にさせられますよね。

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これは、気分の問題だけでなく、機械売買で正規分布により近くなるというのが運用歴の長いマネージドフューチャーズの最大の長所なのですから、10年の結果が正規分布になるというだけでなく、極力いつ投資しても、いつ解約しても押しなべてパフォーマンスが安定するようにはしてもらいたいな~ということです。

それも気分の問題だろう、と言われればそれまでですが。


本邦居住者の直接投資はできません。ラップ口座を使ってなら投資できます。直接投資で保有している方は早めにラップ口座への組み込みを検討したほうがよいでしょう。MANのファンドは法域が香港管理なので、遅くとも2018年からスタートしてしまいます。

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今日のMANは、大陸側のEUにスタッフを一人も置いていません。が、それは珍しいことではなく、ファンド会社で欧州にはロンドンにしか拠点がない、という会社はザラにあります。銀行や保険会社と違って、専門の運用会社は現地に拠点が要りませんからね。
が、それもイギリスがEUメンバーだからこそです。マネージドフューチャーズの運用はロンドンでできても、税制や会計上の問題もでてくるでしょうから、とりあえず、大陸側にも拠点をという話になるでしょう。
そんなとき意外とホットなポジションがベルギーです。なんと言ってもロンドンーブリュッセルなら東京ー大阪の感じで行き来できますし、ブリュッセルを足がかりにすれば、ルクセンブルクやドイツも近くなります。