今日の名前はシンプルですよ。6 Year 100% Capital Protected Income Note。だたそれだけです。6年もの100%元本確保型。でも仕組債の見立てに慣れてきた読者の方なら、なんとなくそれだけじゃ情報不足って感じるのではないでしょうか?
やはり少々、補足説明が必要ですよね。
まず、100%元本確保型と言っても、バリアのあるなしで天と地ほど違います。バリアがあるものは、日本の銀行や証券の商慣習では100%元本確保とは言いません。これはバリアのないタイプなので100%元本確保型と言えます。
では、デフォルト条件はどうなるのか? この仕組債は、満期時に、インベステック銀行かクレディスイス銀行がいわゆる倒産してなければ100%元本確保されます。倒産してたら、紙切れです。
でもよくよく考えたら、どんな社債や国債でもそうですよね。債券たるもの、発行体がデフォルトしたら、紙切れになるのは当然のことです。そのリスクの対価がクーポンなのですから。
ただ、今回は、二つの銀行のどちらかでもデフォルトになると紙切れなので、一般的な債券よりも少し複雑にはなっています。だからこそ、元本保証ではなく、元本確保と表現するんです。
次に利回りですが、年率換算4.30%は確実ではありません。利払されるには条件を満たす必要があります。それは、利払時にアンダーライイングである、FTSE 100 INDEX、HANG SENG CHINA ENTERPRISES INDEX、EURO STOXX 50 INDEXの三つの株価指数全てが、スタート時よりも上昇してなければならないということです。
一つでも下落していると、利払はありません。しかし、消えてなくなるわけではなく、貯めておくタイプです。これをスノーボールと言います。ある年に、利払がなくても、その次の年に条件を満たせば、過去に支払いがなかった分も含めて利払があります。要するに、6年後の満期に3つのインデックスが全て同じか上昇していれば、利回りは最後に取り返せます。スノーボールというのは、究極的には最後の判定日だけが大事ってことになります。もちろん、期中に支払われたクーポンが後から取り上げになることはありませんので、毎回の判定も大事ではあります。
直接投資もできるとは思いますが、利受けが煩雑になるので、やはりラップ口座経由がよいでしょう。
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