Fullerton Fund Managementは2003年にシンガポールで創業した運用会社です。聞いたことないって? ぜんぜん心配ありません。あのTemasek Holdingsの子会社なのですから。

そんなファンド会社のことですから、もちろんシンガポールの株式・債券ファンドは得意中の得意です。というより、シンガポール政府が全株保有するタマセクの子会社がシンガポール国債を保有しててええんかい? と思ってしまいますが、それもご心配なく、ファンドの資金は投資家の資金で完全分別管理ですから、回り回って自己売買とはなりません。でも小国で金融大国、シンガポールならではの仕組みですね。

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シンガポールドル建てのシンガポール国債ファンドなんかを記事にしようかと思ったのですが、それじゃさすがに普通すぎて面白くないですし、フラートンとしても、シンガポールオンショアファンドだけでなく、ルクセンブルク籍のオフショアファンドも積極的ラインナップしていますし、何しろアジアが十八番だと明言しているわけですから、今日は、少し範囲を広げてFullerton Lux Funds - Asian Currency Bondsを取り上げてみたいと思います。もちろん、建値はシンガポールですよ。

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債券ファンドと言っても、アジアの一義的な投資対象国である、中国、香港、台湾、韓国、インド、タイ、マレーシア、シンガポール、インドネシア、それに少しフィリピンとベトナムだけでなく、他にも投資することがあると謳っており、それは現地通貨建ての国債、社債だけでなく、仕組債や転換社債へも対象としています。

債券ファンドの中でも積極的にリスクを取っていくタイプのファンドと考えてください。ただし、格付けは適格債を基本としながらギリギリのBBB狙いになっています。ジャンク・ボンド・ファンドではありません。

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Bloombergのティッカーシンボルがあるので、手数料は全免でRL360からでも買えると思います。シンガポールドルのポジションを持ってみたいけど、シンガポール国債では利回りがちょっとという投資家にはピッタリですね。信託報酬は年率1.00%ですが、保有している債券の平均クーポン利回りが4.6%もあるので、長期保有でも元とりに行けると思います。

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余談なので、青い字のコーナーで書きますが、このファンドのトップ保有銘柄がスタンダードチャータード銀行の社債であることが身内っぽくてちょっと笑えます。