Muzinich & Coという1988年、ニューヨークで創業し、債券に強いファンド会社があります。

ただ、米系とはいえ、最近になってミラノやマドリードなどに相次いで事務所をオープンさせ、欧州のクレジット系に商機アリという方針を前面に打ち出しています。

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ギリシャ問題以降、スペインやイタリア、アイルランドなどは、そのとばっちりを受けて乱高下したこともあり、日本人では恐らく皆無でしょうが、欧米には債券にも商機アリと思う人たちは多いことでしょう。

で、クレジット系ってなんでしょう? スペインの大会社が社債を発行しているとします。その会社は、常々業績は安定しており、配当も一定です。スペインの景気にもそんなに左右されません。ま、現実的にはそんな会社もないのでしょうけど、例えば、電力株とか通信関係などインフラ関連をイメージしておいてください。

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そんな会社の格付けはきっと安定していることでしょう。格付け会社も、個社別の事情で、格上げしたり、格下げしたりする理由もないからです。

そこにきて、ギリシャ問題の煽りをうけて、スペインという国がマズイことになるかも~なんて話が来たとします。格付け会社はAAAという格付けをつけている会社が急に倒産されることを嫌います。あの会社の格付けは信用ならん、何を見てんのや、となるからです。そこで、事実に基づいてか、噂先行かはともかく、渦中のクリは早めに格下げをしておきます。

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格下げされると、一斉に売りがでることが多いですよね。それはたいてい、個人投資家の直接投資からではなく、ファンドからでてきます。債券ファンドというのは保有している債券の格付けの加重平均を円グラフなどで公表しています。また、目論見書でも格付けを基準に適格債しか持ちません、などと投資方針を謳っています。

投資方針から合致しなくなった債券は、業績が安定してようと、なんだろうと、方針通り売らなきゃいけないんです。


でも、格下げされて、ウリが浴びせられたのちも、業績は変わらないし、実際倒産することもないんです。

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そして、その危難が去ったとき、またシャーシャーと格上げされたりするわけです。そうなれば、もちろん、今度は買いが殺到しまいますよね。

そのとき、このファンドのパフォーマンスは吹き上がる、というわけです。ファンドマネージャーには格付け会社の審査よりも自分の腕の方が立つという絶対的な自信とスキル、それに肝っ玉が必要になります。大勢に逆らうわけですから。

直接投資はできないと思いますので、各ラップ口座を経由して購入します。もっともモーメンタムのワンストップ型ファンドオブファンズのハーモニーがポートフォリオに入れてくれてますので、これを保有している投資家は買い足す必要はないでしょう。

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ポンドドルの相場が落ち着いてから、1ヶ月が経過しました。21日間のボリンジャーバンドをみてもようやく上下幅に収まってきました。しばらくはレンジ相場が続くのではないでしょうか。