FMG (Malta) Limitedが運用する、FMG IRAQ FUND。イラクといえば産油国、原油価格が下がればイラクの株も下がる、という発想は、間違ってはいませんが、とても正解とも言えません。

その仕組みは、勉強会にお越しいただいたり、電話をいただいたりする投資家仲間の方だけにお渡しするとっておきネタなので、ここでは伏せておきますが、そんなにもったいぶらなくても、例えばこのファンドの組み入れ銘柄のセクター(業界)を見ればだいたい想像はつくでしょう。

簡単に言うと、産油と直接関係のない銘柄ばかりです。ですから、原油価格の上下でイラクの株価の動向を占うよりも、プラントがいくつ復活したから、雇用が何人再創生されたとかという観点から見なければ確実にイラクを見誤ります。

では、なぜ今、バクダッドの株式市場は立ち上げ以来、最安値を更新してしまったのでしょうか?

その主たる要因は、実は流動性にあります。ま、自国の領土を半分テロリストに支配されてしまったと聞いては、なかなかガイジンからの投資を呼びこむことはできないでしょう。それはよくわかります。が、厄介なことに、この市場では売りが殺到したところで、すぐに値は下がらないんです。

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まず、バクダッド株式市場の取引時間。前場30分、後場30分で最大1時間しかありません。もちろん、外が騒がしいときには、安全のため休場です。個別の事情で今日は取引できません、という銘柄も散発しています。

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という、状態の時に、ひょっこりものすごい安値で買いが入って、値が付いたりすると、突如、どかんと平均株価が下がったりします。実際、大手銀行Bank of Baghdadですら3割下げたりしています。

と、ここまで読めば、原油価格の再上昇なんかよりも、イラクに平和が訪れてくれることが一番、だということに気づくはずです。 今は、エミレーツに乗ったときに、ドバイ=ロンドン、パリ便などで、バクダッド上空から眺める程度ですが、はやく、実際に渡航できる日が来て欲しいものですね。イランのメーカーなんて、制裁解除直後から、モーレツな勢いで輸出(イラクからみれば輸入)交渉にあたってます。イラクの会社に対して、貿易取引実務や取引先への与信が取れるのはイランが一番です。

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となれば、、、ISが消えたというニュースを聞いてからの投資では遅いということです。流動性の少ない、フロンティアマーケットでは、このように下げも大胆ですが、上げでも同じことが起こります。

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産油国のナイジェリアで、ジェット燃料の在庫が底をつき、旅客機が間引き運転しているという事態になっています。一説によると、原油価格の下落で、ナイジェリアの懐事情が悪くなり、安くなったはずの燃料を買い渋っていたら、再び上昇して本当に買えなくなってしまったそうです。外国の飛行機もひとたびラゴスに着陸したら、燃料を給油できず、帰れないなんて笑えない話もでてきているそうで。