1937年にアメリカのボルティモアでThomas Rowe Priceさんが設立した、その名もT. Rowe Priceは預かり資産USD763Bを有する大手運用会社です。

運用しているファンドの数は数えきれず、アメリカオンショアファンドの中には、クジラ級のものもゴロゴロありますが、今日は敢えて、オフショアでかつサイズの小さく、しかし一目おかれるという、例えるならシマアジ級のFrontier Markets Equity Fundを取り上げたいと思います。

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そもそも、どんな優秀な運用会社であっても、どんな天才ファンドマネージャーであっても、2014年にフロンティア国向け株式ファンドを立ち上げて、うまくいくはずがありません。だって、すべてのエリアが沈んでいる中で、デリバティブマーケットの無いフロンティア国で勝てるはずがありません。

じゃあ、なんで投資を続けているの? って言われそうですよね。

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でもそれは、投資は、実際に投資した者がだけが勝者になり得るものであり、傍観者とはすなわち敗者というのが真理であって、なにもこのファンドだけに当てはまる話ではありません。傍観者は敗者であることは、昨日のファンドなんかがとてもよく証明してくれています。

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このブログで取り上げている投資信託の殆どが、Long Term Horizon つまり、長期投資の観点からのみ投資判断を行っています。つまり、ファンドマネージャーは陽が当たろうと当たろまいと、投資対象への調査研究に余念がないということです。

逆に投資家は、そのファンドに投資するか抜けるかを、手数料さえ払えば自由に選べるのですから、そのメリットを十分に活用しなきゃいけませんよね。

その活用方法の一つが、ファンド会社が出している月間レポートを読む、ということです。結果は数字だけ見ればわかりますが、特にアクティブなファンドでは、ファンドマネージャーがどのような意図で、何に投資し、それが成功したのか失敗だったのか、というコメントに注意を払う必要があります。さらに、今後、どのような方針で、どのようなマーケットに臨むのかがわかれば、投資家としてもそのファンドに投資するか否かの大きな判断材料になります。

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このファンドマネージャーは、レポートやプレスのインタビューの中で、ルーマニアに目をつけており、昨年10月からそろそろっと(ベンチマークに対して)オーバーウェイトをかけ始めていると、言っています。実際に、ファクトシートをみても+2.4%のオーバーウェイトですね。さらに、トップ10銘柄の2番めにBanca Transilvaniaが入ってます。

63銘柄を保有しているファンドとしては、一発でドーンと入れてきたという感じですよね。

じゃあ、なぜこの銀行? ないしは、金融を狙った? と気になったらなら、勉強熱心で立派な常連読者さんです。

まぁ、簡単に言えば、失礼ながら他にさしたる産業がない、ということもあるでしょう。それはさておき、ファンドマネージャー曰く、ユーロ圏の金融緩和の影響を受け、インフレが収まってきたこと、消費税率を24%から20%に減税したことなどから、停滞していた経済の立ち直りが期待でき、長く経済が停滞していたことから、今さら不良債権の発生も少ない、銀行セクターの回復が早い、と見ています。

とまで、言われれば、あとは投資家が共感するかしないかだけになります。このように投資家にとって、自身の投資判断をよりしっかりさせてくれるファンドこそ、シマアジのように美味なファンドだと考えます。

直接投資はできませんので、RL360 PIMSやハンサードUPPなど生保系ラップ口座を経由して購入します。

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今日も忙しいのにブログに心血を注ぎ過ぎました〜そんな日はつい、昨日は飲み過ぎちゃいました〜という方に共感してしまいます。