昨日に続いて、Sarasin and Partners LLPが運用するファンドを取り上げました。ここはオフショアファンドについて広範囲に投資対象を吸い上げて、分散投資を確行できるようにすることが目的ですから、投資対象も、運用会社もなるべく偏りがでないように心がけています。

しかし、サラシンのように日本人からみたら、まだまだ認知度の低い、しかし秀逸な運用会社を話題に出すなら、常連読者の皆さんですら、サラシンって何だっけ? という頻度にするよりも、2日くらい連続で調査して、しっかり印象に残しておくということも大切です。

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しかも、そもそもサラシンというファンド会社の説明も省けますもんね。月曜日のような読者の皆さんも私も本業が忙しいなんて日にはお互い好都合です。

Sarasin IE Sustainable Equity - Real Estate Global (USD)は、不動産ビジネス銘柄or REITsで、株式ファンドにカテゴライズされます。

が、もうこのブログでもお馴染み、総合不動産業者やデベロッパーに投資するのではなく、特定の、ショッピングモール等の事業を営んでいる業者にしか投資しないので、一般の株式市場の相場変動の影響をモロには受けません。

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そしてとにかくサラシンのことですからその投資テーマはしっかり決まっています。ちなみに、投資テーマというのは昨日のフード関連と同じ区分けで、業界ごとに異なるテーマを設定しているわけではありません。7つのテーマについては昨日の記事を参考にしてください。例えば、強者はさらに強く、なんていうのがサラシンの区分けするです。

また、国別アロケーションにも特徴がでています。さすがにアメリカが半分を占めていますが、次に多いのは日本です。日本のウエイトが大きいと、つい、どんな会社に投資しているのか個別に気になりますよね。

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投資ウエイトで日本のトップ銘柄は大和ハウス工業でした。なるほどと思いません? 単なるリートファンドとはひと味もふた味も違うということがよくわかります。リートファンドより、よりアクティブに行きたい、リスクを取っていきたいという投資家にはこのファンドがよいでしょう。

直接投資は難しいので、モーメンタムなどのラップ口座経由で購入することになります。

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制裁解除後のイランに向けて、真っ先に再進出を表明しているのは、やはり欧州の銀行です。具体的にはベルギーのKBC、ドイツのDZ Bankを始めとして、オーストリアのErste Bankなど、もちろん各国で上場はしているものの、比較的小振りな銀行から入っていくというスタイルです。
でも、これは日本的な感覚で、大手はコンサバだという発想ではありません。イランが制裁を受けていた頃に、適当に「あしらっていた」欧州系の銀行が軒並み、高額な罰金を米当局に対して支払うはめになったことがトラウマになっているからです。アメリカに対して最も勇気のあるBNP Paribasに至っては、なんやかんやでUSD8.9Bものペナルティを請求されていますから。
喜んで再進出したとたんに、問題発生、再び制裁、(銀行の立場から言えば)進出しているだけでアメリカに罰金をふんだくられる。というシナリオの再来は避けたいところです。

そしてもうひとつの要因はテロの脅威です。

ところで、イランの宿敵って誰だか正確に把握してますか?

アメリカ? とんでもない。 イランの宿敵はアルカイダとISです。これらが自国に侵入してこないように厳重警戒しているため、テヘラン市内では自爆テロなんて一切ありません。

このため、もしイランに味方しているというイメージをアピールすると、グローバル銀行は他の国の支店を狙われることになりかねず、よってイランへの再進出を躊躇することになります。

このことからもイラン進出のチャンスを握っているのは、金融業界においても日本だということになります。皮肉にも日本の金融機関はISに狙われるほどまで、欧米に進出できていませんから。