ロンドンに本社を構えるLGBR Capital LLPは、一般的なロングオンリーファンドだけではなく、ベンチャー企業投資ファンドも組成しています。未上場会社の株式を買い付けるベンチャーキャピタルにオープンエンド型のファンドはありえません。
そのすべてがEIXT(出口)が見えるまで一切解約できないクローズドエンド型のファンドになります。

イメージ 1
って、気が向いた時にいつでも投資できる、どこにでもファンドがある、というものではなく、投資のタイミングが非常に重要になってきます。言わずもがな、ベンチャー企業への投資は非常にハイリスクハイリターンですから、投資家にとっても勇気がいります。その勇気が湧いたときに限って、よいファンドがない、ということが多いものなのです。
ま、たまたまTriple Point VCT 2011 plcというファンドがGBP10Mのみ募集をかけているので、このブログの記事にしました。その商品説明書を読むにつれ、5年をめどにX倍になるかもというそのファンドの魅力もそうですが、それよりなにより、さすが直接金融先進国イギリスのうまい仕組みを学ぶことができました。

X倍になるなんてそんな浮いた話が信用できるかいな。という方は今日のブログではここまでで結構です。また明日お会いしましょう。

今は、そんなレベルの話はしていません。出口戦略の話をしています。

ベンチャー企業への投資と聞くと、つい、入口にリスクがあるように思えますが、実はオフショア投資家にとって、実際にX倍になって返ってきたら、嬉しさは半分しかなく、残り半分はまさに恐怖です。

イメージ 2
ですよね。それは税金です。ある年だけ突然、莫大な利益を計上しなきゃならなくなるんですもの。特に日本の税体系では、ある年だけ収入が大きい、普段は貧しい、という方に不利な体系になっています。リストラされた翌年の住民税決定通知書を見て首を吊りたくなったという話、私も気持ちは本当によくわかります。

もし、これらがラップ口座を経由して購入できるファンドであれば、堂々と繰延できますから、心配はないのですけど、ベンチャー投資に限って、直接投資しか受けないケースが多いので、これまた厄介です。

しかし! イギリス人は違います。敢えて、パンフレットの英語原文を引用させてもらいましょう。

30% income tax relief
An investment in a VCT qualifies for up to 30% income tax relief on the amount invested in each tax year. 
The shares must be held for at least five years and the investment amount you claim tax relief on cannot exceed £200,000 in a tax year.
The relief you receive cannot also exceed the amount of income tax that you areexpected to pay.

Tax-free dividends
The dividends you receive from your VCT are free from income tax.

Tax-free growth
Returns on your VCT investments are free from capital gains tax and income tax.
Please note that tax relief benefits do depend on your individual circumstances and tax legislation is subject to change.

英語読んだら、マジかいな、と思いません? 
正式な免許を持つVCTに投資するならば、イギリス人は投資するだけで減税してもらえ、配当は無税、償還金の利益も無税です。

イメージ 3
これ、絶対日本ではマネできないでしょうね。日本の金融制度は、イギリスに対して20年遅れてる(南アに対しては10年くらい遅れてる)と言われる所以がこのあたりにあるのではないでしょうか?

今、日本でいきなりこれをやったら、そりゃもう制度不備、監督者不在で、詐欺ファンドのオンパレードになること請け合いです。ベンチャー企業側も安易に資金が引っ張れるからと強烈なモラルハザードも起こります。かといって、私達日本人オフショア投資家が、このファンドに投資をしても、上記の優遇制度を受けることはできません。私達はイギリスの居住者ではなからです。

今日はエイプリルフール。ネットを見ると、どこの企業もブロガーも必死でユーモアを競ってます。なので、ここでは敢えて、日本人が全く笑えない本当の話を提供させていただきました。

オフショア投資ブログのランキング。面白いのでぜひクリックしてみてください。 ブログ記事に関する詳細な質問、ファンドリストなどについてはメールで(コメント、メッセージではお返事いたしまません)。気に入った記事にはナイスボタンお願いします。その話題を優先的に取り上げます。

中国の内陸都市、武漢はB級グルメの聖地です。特に名物の熱干面(日本の漢字で書くなら熱乾麺)が日本のB級グルメ大会にでたら、いきなりチャンピオン間違いなしです。日本人は早めにパクって地元名物に仕立て上げておいた方がよいでしょう。それにしても、あの本物「リェ・グァン・ミェン」を日本でも出してくれる中華料理店はあるのかしら。B級だし、無理かな〜、担々麺で我慢かな〜。