Brooks Macdonald Asset Management の運用するファンド群のなかで、もっとも守り重視を標榜しているDefensive Capital Fundですが、それでもなお、先の第三四半期をプラスで終えることはできませんでした。もっとも、2015年初来ではそれでもまだプラスを維持しているので、結果オーライトはなりそうですが。

2010年3月に運用をスタートした、GBP196Mを有するオフショアファンド。守りと言えば、債券ファンドと相場が決まっており、たしかにこのブルークスマクドナルドのファンドも債券ファンドなのですが、その中身は全く異質です。

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左の円グラフをご覧の通り、ただの債券ではなく、仕組債や転換社債が大きなウエイトを占めています。そうなんです。このファンド、ディフェンシブとは銘打っていても、それは一般的なロングオンリーでの株式保有よりは、守りに入っているよ、という意味であって、決してリスクを取らないという意味ではないのです。

一番保有している割合の高い仕組債については、例えマルチコーラブルであっても、6割とか5割ラインにバリアはついているわけですから、普通に株式くを保有するよりも元本確保できる可能性は確かに高いです。

次に保有している割合の高い転換社債ですが、これも地合いが悪ければ株式に転換せず、債券のまま保有していればよいのですから、株式よりもリスクが低い(ただしリターンも普通の債券より低い)と言えます。

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そういう意味でのディフェンシブなんです。こういった仕組債に投資するファンドは、バリアが破られた瞬間にドカーンとNAVを下げてしまうと、投資家に不公平が生じます。ですから、毎月、簡単に言えばバリアが破られてドカーンと損をしてしまう確率を織り込んで、株価時価が下がってくると、複雑な計算を経てNAVも切り下げをしているのです。一つの仕組債しか保有していないなら、まだ手計算もできますが、このファンドは80もの銘柄に分散投資しています。とても表計算レベルでは計算はできませんね。

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ですから、7月から9月のような、全般的に株式が下げ相場となると、値洗いする度に、例えバリアが破られなくても、NAVは下がってしまうのが宿命です。

仕組債も個人保有なら、バリアが破られない限り「満額元本確保できた~あー良かった」で済みますが、MTM(Mark to Market、時価評価のこと)をしなければならい投資信託はそうはいきません。アンダーライイングになっている株価が上下動するだけで、バリアが破られる確率がかわるので、NAVも変動し、結果、投資家は一喜一憂しなければならないのです。

でも、これってある意味チャンスだと思いません? 思わないならぜひ勉強会にお越しください。そのセンスを磨くのが投資家仲間で集う勉強会の役割ですから。

最低投資額GBP1,000.から投資家紹介があれば、海外渡航不要で投資できると思います。もちろん、各生保系ラップ口座からの投資も可能です。

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大阪勉強会、たくさんのご参加ありがとうございました。