今日の記事は、テクニカル分析というほどのものではありません。ただの基礎知識編となる軽い読み物です。私はバーゲン大好き、安値で拾って仕込むのが大好きだと、常からブログで書き綴っていますが、株式市場なら安い高いは簡単に判断できるものの、、為替市場では、果たしてなにをどんな基準で安いの?というギモンが生じることでしょう。

株式でも債券でもコモディティでも、スーパーの惣菜でも安いか高いかの判断がすぐつく理由は明快です。 それはモノとカネの比較だからです。そもそもカネというものはヒトが安いか高いかすぐに判断がつくように開発したシステムとも言えますよね。

しかし、為替の世界では、カネとカネの比較になります。これが実に厄介なんです。だって、私達日本人は日本円をカネ、アメリカドルをモノとして捉えがちですが、世界の人口比からみてもこの考え方をもつグループは世界のわずか60分の1の勢力です。世界の大方の人たちはアメリカドルとカネ、日本円をモノとして捉えています。

では、常にアメリカドルをカネ、その他の通貨は全てモノとして捉えてよいのか?と聞かれると、その答えもNoになります。アメリカドルは圧倒的な力を持つ基軸通貨ではあっても、世の中全てがアメリカ中心に動いているわけではないからです。

しかし、じゃあアメリカドルをカネに見立てず、例えばドルインデックスのような中立的な指標を軸に、インデックスをカネ、他の通貨を全てモノに見立てたところで、余計ちんぷんかんぷんになるだけです。

だって、世界中、どこを歩いてもドルインデックスを使って商取引をしている人はいないのですから、イメージが湧いてくるわけがありません。

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って、ことは、正確性に欠けるものの、今の時代は、やはりアメリカドルをカネ、他をモノと見立てたほうが無難です。 ま、しゃあないですね。それでも日本円をカネ、アメリカドルをモノと見ているマイナー勢力よりは、相場を見る正確性は格段に向上しますけど。

そこで、引き合いに出してみたのが上図です。オレンジ色がJPUUSD、黒色がEURUSD、水色がAUDUSDのリーマン・ショック以降のチャートです。普段見慣れたドル円相場のチャートとは異なり、グラフの上に向かうとドル安円高、下に向かうとドル高円安というふうに、反転させてあります。

反転させておかないと、ユーロやオーストラリアドルを比較できなくなってしまうからです。これでどの通貨も上に向かうとアメリカドル安、下に向かうとアメリカドル高になり、株式のチャートを見るのと同じ感覚でチャートを見ることができるようになります。

これを見て、ユーロが安いとか、最近はオーストラリアドルが買い時になってきた、という話をブログでしているのです。

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であるからしただ、それでも日本に住む日本人ですから、何でもかんでもアメリカドル基準で見ていたのでは、それはそれで問題あり、ということもあるでしょう。そこで参考に日本円をカネと見立てたチャートも用意しておきました。 このチャートからもアメリカドルだけが値上がりしていることがよくわかりますよね。言い換えれば、ユーロ、特に最近ではオーストラリアドルが安いということがわかります。

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エマージング・マーケットからの資金流出はリーマン・ショック時に匹敵する、13ヶ月間でUSD940Bにも及ぶと統計がでていますが、そろそろエマージング(除くチャイナ)みたいな指標が必要になってきましたよね。Asia EX-JapanのノリでEM Ex-Chinaというネーミングで。