イメージ 1AU(Africa Unit、携帯電話屋さんではありません)系株式に投資するファンドのマネージャーや担当者に、どこの国が最も有望なのかを聞くと、決まってナイジェリアと返事が返ってきます。と返答されて読者のみなさんならどうリアクションしますか?私は最初、あ~は~くらいしか返答できませんでした。こんなときはメールの方がいいです。ちょこっと調べて場所くらいは知ったかぶりができますから。でもFMGのディレクターと直接話している場面で、ナイジェリアときましたから、もうお手上げ。そんな時はアホになって正直に聞くしかありません。そんな時は知ったかぶりはもったいないんです。聞くは当座の恥とはこのこと、いい情報を聞き出すためにプライドは要りません。

ナイジェリアは確かに産油国でOPEC加盟国です。が、実はそんなことはあまり気にされていません。原油なんてイラクが完全復活したらそっちの方が良いに決まっているからです。実は、答えは簡単で、ナイジェリアはAUで最も人口が多いことがポイントになっています。また、イスラム教とキリスト教のバランスは微妙で、内陸部は資源が豊富にあるものの、一般人は危なくて行けません。よって産業面での投資対象としてのナイジェリアは、資源関連を除くとほぼ海岸部のみが対象となっています。

イメージ 2
Alquity Africa Fundの記事でもお伝えしたとおり、アフリカで最も有望なビジネスマーケットは携帯電話です。ところが、携帯電話屋さんは基地局を作らないといけないので、日本や中国のように人口が密集していると効率が高いのですが。オーストラリアみたいに広大だと、下手に人口カバー率99%とか広告してしまうと、Vodafoneオーストラリアのように痛い目にあいます。
その点、ナイジェリアの人口約1億5千万人のうちラゴスに1千万人以上が密集しているなど、携帯電話屋さんにとっては日本と同じようなドル箱なのです。もちろん人口集積していれば、他のコンシュマー関連も伸びます。日用品などのメーカーだけなく大手スーパーなども伸びてきます。

そのAlquity Africa Fundの国別投資割合、セクター割合をみてみると、もちろんナイジェリアが1位、しかし、ナイジェリアはエマージングというよりフロンティアですから、次に、南アを置いて、リスク・ヘッジをかけてきています。

イメージ 3
一方、MFG Africa Fundでは、自らをエマージングファンドではなくフロンティアファンドだと名乗っているだけあって、強烈にアグレッシブです。ナイジェリアを約半分も入れてきています。ナイジェリアの上場企業銘柄数は220ほどしかありませんから、もう全銘柄を投資対象として調査する勢いなのでしょう。
そして南アはわずか6%しか入っていません。リスク・ヘッジするつもりは全くないと考えていいと思います。
セクターはファクト・シートにはでてきませんが、聞きいたところ、資源関連株はほとんどなく、コンシュマーとインフラがメインだそうです。

これだけ特徴がでると、どちらに投資するか決めやすくていいですね。

パフォーマンスは表から見て取れるように、FMGの方がハイリスク・ハイリターン型になっています。
イメージ 4
イメージ 5
コモディティの上昇余地を考えて資源関連株にも少し入れておきたければ、Alquity、ベタベタのAUフロンティアならFMGになります。WIOFはどうなってるの?って声が聞こえてきそうですね。次回は3銘柄比較でもしてみましょう。

FMGを直接購入した場合、乗換手数料無料です。FMGは販売手数料が最大7%でちょっと高めですが、そのかわり、この無料乗換制度をうまく使えば、手数料も十分もとがとれるでしょう。






オフショア投資ブログのランキング。面白いのでぜひクリックしてみてください。 。ブログ記事に関する詳細な質問、ファンドリストについてはメールで。

イギリス学生寮ファンドの勉強会も3銘柄分析ですから、遅々として調査が進みません。資料はある程度揃ったのですが、表現や数字のとりかたがまちまちなので、同じ土俵に引き直すだけで1ヶ月くらいかかりそうです。