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同じコモディティでもこちらは超大人しいファンド、SYZ & COが運用する3A Commodity です。このファンドのバックグラウンドは先日の記事にしたばかりですが、これも社風でしょうか。今月もまた大人しい数字でまとまっています。実はこのファンドのボラティリティは16.66%もあるのです。2008年前半に数字が動いた時期があるので、それが要因で持ち上がっているのでしょうけど、普段はそんなボラティリティがあるとはとても思えません。

ところで、ボラティリティの数字をみて、おっとこれは激しいなとか、やや大人しいなとかの感覚は身についてますか?
ドル円相場が10%内外、日経平均が25%内外とざっくり覚えておけば、感覚的に馴染み易いでしょう。

そして今年にはいり、月間の変動幅は2%に乗せたことがありません。下手したら債券ファンド、いやマネーファンド以下の変動幅です。本当にポジション張ってるんですかと疑問に思えますね。


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しかし、これでもしっかり相場には参加をしています。しかも、セクターは原油等のエネルギー関連が約半分を占めています。
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WTIが6.8%も上昇した月に、これだけ大人しいはどうしてでしょうか?
ヒントは2008年にあるのではと思います。このファンド上述の大きく動いた時期のあと、大きく方針転換をしています。従来は1つのヘッジファンドへ集中投資していたのですが、変動が激しくなるのを嫌って、ファンドオブヘッジファンズ形式に転向しています。集中投資から分散投資へ大きく舵を切っているのです。

シルバーが高騰したと見るや、すぐさま下方リスクをヘッジ。原油が上がれば、すぐにポジションを調整という風に、一方的なトレンドフォロー戦略とは対極のポジショニングをしているのではと推察できます。

となると、下落トレンドが訪れた時の下方リスクヘッジがどれくらい効いてくるのか、一方的なロングオンリーのコモディティファンドとの比較が楽しみになります。

尚、このファンドの報告は他より1ヶ月遅れてきます。これは4月結果ですからご注意を